相鉄・東急直通線用車両「20000系」が 鉄道友の会「2019年 ローレル賞」を初受賞 「デザインブランドアッププロジェクト」に基づいた車両を高く評価
2019年05月23日
相模鉄道株式会社
相鉄グループの相模鉄道㈱(本社・横浜市西区、社長・滝澤秀之)では、2019年5月23日(木)、相鉄・東急直通線※用車両「20000系」が、鉄道友の会選定の「2019年 ローレル賞」を初めて受賞しました。
「ローレル賞」は、全国規模の鉄道愛好者団体である鉄道友の会が、前年中に営業運転を開始した新車やそれに準ずる車両の中から会員が投票し、その結果に基づいて、選考委員会が優秀と認めた車両を選定し、授与するものです。
今回受賞した「20000系」は、2022年度下期に開業を予定している東急線との相互直通運転用の車両として、2018年2月に登場。駅や車両、制服を統一したコンセプトに基づいてリニューアルする「デザインブランドアッププロジェクト」に基づいて新造しました。開発コンセプトを『安全×安心×エレガント ~目先のトレンドに左右されない「醸成するデザイン」』とし、横浜をイメージした「YOKOHAMA(ヨコハマ) NAVYBLUE(ネイビーブルー)」で塗装した車体やグレー色を基調にした内装、時間帯で色調が変化する調色調光式のLED照明の採用などが高く評価されました。
相鉄グループでは、都心との相互直通運転を契機としてさらなる認知度・好感度の向上を図るとともに、「選ばれる沿線」を実現するための取り組みを引き続き行ってまいります。
鉄道友の会「2019年 ローレル賞」受賞の詳細
1.受賞車両
相鉄・東急直通線用車両「20000系」
2.受賞内容
「2019年 ローレル賞」(鉄道友の会車両顕彰)
3.鉄道友の会選考委員会のコメント(抜粋)
相模鉄道「20000系」は、2019年11月30日に開業となる相鉄・JR直通線の一部である「相鉄新横浜線」を介して、2022年度下期開業予定の「東急新横浜線」と接続し、東急各線への直通運転の仕様を考慮した車両です。相鉄グループ創立100周年を機にグループ全体で進めている「デザインブランドアッププロジェクト」に基づき、鉄道車両について車体色・前面デザイン・車内照明の統一コンセプトを掲げました。明確なコンセプトに対応させるという意欲を鮮明に打ち出した車両を開発したことを選考委員会では高く評価し、ローレル賞に選定しました。
4.「20000系」概要
(1)開発コンセプト 安全×安心×エレガント
~目先のトレンドに左右されない「醸成するデザイン」~
(2)主な特徴
①快適性の向上
・「ユニバーサルデザインシート」を一部の優先席に導入。立ち座りを容易にするため座席の高さを上げ、座り心地を損ねない範囲で座面を小さくしたシート。座席下部に大型の荷物が収納でき、荷棚が使いにくいお客さまでも安全にご利用いただけます。
・ベビーカー、車椅子用のフリースペースを全車両に設置
・「ナノイー」*搭載の空気清浄機を導入
・「個別ドアスイッチ」を全てのドアに導入
空調効果を高めるために始発駅などでお客さまによるドアの開閉ができます。
・ガラス製の荷棚・仕切り板・貫通扉の採用 荷棚、座席端部の仕切り板、貫通扉に強化ガラスを採用し、開放感のある室内としました。また、荷棚まで届く形状にすることでドア付近にお立ちのお客さまによる着席しているお客さまへの荷物などの干渉を緩和します。
・日差しを遮る「ブラインド」を復活
・相鉄線の特徴でもある「車内の鏡」を復活
・時間帯で変化する調色調光式のLED照明を採用
・2016年度GOOD DESIGN賞を受賞した「つり革」を採用
・ロングシート座席は座り心地を改良し、ランダムパターンを施した汚れが目立たない生地を採用
②車内での情報提供の強化
・ドア上や通路の天井に大画面案内表示器(21.5インチ)を設置
・見やすさ向上のため通路の天井に広告画面を設置
・全車両でWi-Fiを提供
※Wi-Fiをご利用になるには、通信事業者との契約が必要です。
③環境への配慮
・新型素子(SiC素子)を採用したVVVFインバータ制御装置と高効率電動機の併用
や、室内灯、各種灯火類のLED化により消費電力を低減
・密閉型主電動機や防音車輪の採用により騒音を低減
④安全・安心のさらなる向上
・急曲線などでの安全性を向上させた専業メーカー製台車
・車両情報を司る装置にイーサネット方式を採用し、安全性やメンテナンス性を向上
・車内の非常通報装置を増設
*「ナノイー」は、パナソニック㈱の登録商標です。
5.車両製造会社
㈱日立製作所
6.デザイン設計
㈱PRODUCT DESIGN CENTER
■デザインブランドアッププロジェクト ウェブサイト
https://www.sotetsu.co.jp/design-pj/
※「相鉄・JR直通線、相鉄・東急直通線」(神奈川東部方面線)*とは・・・
相鉄・JR直通線(2019年11月30日開業予定)は、相鉄線 西谷駅と羽沢横浜国大駅間に連絡線を新設し、相鉄線とJR線が相互直通運転を行うものです。相鉄・東急直通線(2022年度下期開業予定)は、羽沢横浜国大駅と東急東横線・目黒線日吉駅間に連絡線を新設し、この連絡線を利用して相鉄線と東急線が相互直通運転を行うものです。
相鉄では、JR線と東急線との相互直通運転を予定しています。
この横浜市西部および神奈川県央部と東京都心部とを直結する新たな路線の開業により広域鉄道ネットワークが形成され、所要時分の短縮や乗換回数の減少など、鉄道の利便性向上が図られるとともに、地域の活性化などに寄与します。新幹線へのアクセスの向上や相鉄線沿線などのさらなる発展にも貢献します。
神奈川東部方面線
ウェブサイト |
神奈川東部方面線ウェブサイト(http://www.chokutsusen.jp/)
*神奈川東部方面線(相鉄・JR直通線、相鉄・東急直通線)は、都市鉄道等利便増進法に基づき、(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構が整備を行っています。